『第6回 無料法律相談』 2012/1/14 2012/1/15


1月14日、15日と土日の2日間、
『三陸鉄道盛駅ふれあい待合室』では、
6回目になる『無料法律相談』を開催しました。

相談者は2日間で14名になりました。

先月12月の予約状況と比較しますと、
予約のお電話が次々とかかってきて、
積極的に相談したい印象を受けました。

前回の弁護士さんのお話では、『法律に関する悩みがありながら、
躊躇されている方が多いように感じる…』と言われておりました。

もしかすると、新年になって気持ちの整理がつき、
相談してみようと変わられたのかもしれませんね。
それか、次の段階に進むために、相談する時期がきたのかもしれません。

お越し頂いた弁護士さんは2名で、男女各1名になります。
どちらも東京の弁護士事務所からいらっしゃいました。
そして今回は、司法修習生の方が勉強にと一緒に来られました。


『特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ』のロゴを
持っているのはドライバーの方になります。
前回と同じ方になります。おしゃべり好きで責任感のある方です。

場所は、三陸鉄道盛駅ふれあい待合室の『和室』と、
カメリアホールの『会議室』をお借りして行いました。


相談者は、相談する前と後では表情が
明るくなっているのが印象に残りました。

相談前の不安と終わった後の安心感により、
明るくなっているのだと感じます。
きっと解決に向けてどのように進めばよいのか
ハッキリすることができたのだと思います。

どなたでも、相談前では緊張や真剣な表情でいらっしゃいます。
ですが、相談が終わると迷いが取れた雰囲気や
元気になられている様子が雰囲気から伝わってきましたね。

中には、丁寧に感謝やお礼をされている方がいます。
充分にご相談されて満足することができたのでしょうね。

今回は電話による弁護士とのご相談も行いました。
予約をされている方でしたが、それぞれ事情がありますし、
電話で対応することも可能であると感じました。


弁護士さんに、法律相談を終えた感想をお伺いしました。

震災直後は、相談する気持ちが持てない状況で
あったかもしれませんが、今になって法的な相談を
受けようと動いている方が、結構いるような印象を受けたそうです。

そして、涙ながらに相談されている方がいて、
傷を負っておられる方がいることを実感されたそうです。

相談内容の中には、専門家にお話して
解決することができる内容もあったそうです。

法律に関することでお悩みを抱えている方は
まだまだいるような印象も受けたそうで、
ぜひとも相談に来てほしいとおっしゃっておりました。

弁護士と関係者の皆様、ありがとうございました。


次回の『無料法律相談』の日付が決定しました!
『特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ』による
無料法律相談は、2週間後に開催します。

『第7回 無料法律相談』
1月28日(土)14時〜16時
1月29日(日)10時〜12時
になります。

弁護士は、男女各1名ずつの計2名が、
いらっしゃる予定です。

予約を受け付けておりますので、
『三陸鉄道盛駅ふれあい待合室』まで、
お電話ください。お待ちしております。



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『第2回 ふれあいウォーキング』【前半】 2012/1/19


1月19日(木)に『第2回 ふれあいウォーキング』を開催しました!
そのウォーキングの【前半】の様子をご報告します。

今回のコースをご紹介!

三陸鉄道盛駅(出発)⇒中井大橋⇒盛川土手⇒権現堂交差点⇒
天神山公園⇒盛町商店街⇒蔵ハウス付近⇒洞雲寺⇒三陸鉄道盛駅(到着)

前回のコースを少し変えて洞雲寺が追加された内容になっています。

この日は前日の夜に雪が降り、翌日の朝方には薄く積もって
凍結している状態になっていました。空模様は気持ちよいほど晴れましたね!

日陰は雪が残って地面はツルツルと滑り、
日向は雪が解けて水の状態に…。

ウォーキングは10時に開始!三陸鉄道盛駅を出発!
商店街を歩いていきます。


踏切から撮影した盛駅の様子です。ホームに停車中の車両がみえますね!




みどころ1『中井大橋』


ここには4つのブロンズ像があり言葉が付けられています。
その言葉は「調和」「創造」「やすらぎ」「希望」。
東日本大震災により「希望」の銅像が崩れ落ち、今その銅像は撤去されている状態。
早く「希望」の像を復活してほしいですね。


そして盛川土手を歩いていきます。土手を歩くのは気持ちが良いです。


権現堂交差点まで歩きましたが、途中にはこのような場所も!?




みどころ2『槻の木』
権現堂橋のたもとに立つ大きな木は欅の木に似ていますが、
槻の木なのかもしれません。その言われは江戸時代まで遡ります。
その言われを説明している様子です。


それにしても、とても大きくて存在感のある見事な木ですよね。

その後は消防署の裏道を通り、高台にある天神山公園に行きます。
朝の状態により日陰は特に路面が凍結していました。

坂を上ろうとしたら地面が凍って滑ってしまう状態に…。
仕方なく引き換えしました。
帰り道もやや坂になっていたので気を付けながら戻ります。


そして国道45号線沿いを歩き、参道入口から天神山公園に上りました。
坂になっていますので、よい運動にもなりましたね。
世間話をしながら参加者同士で交流しあいながら、ゆっくり上りました。


ここから見る盛町の景色が、やっぱり大好きです。


下に見える建物は教会になります。


雪道や凍結に気を付けながら、やっと頂上に到着です!




みどころ3『石川啄木の歌碑』
天神山公園には石川啄木の歌碑があります。


歌碑は『愁ひ来て丘にのぼれば名も知らぬ鳥啄めり赤き茨の實』
碑文は、啄木の親友・金田一京助の筆によるものです。

この2人は幼なじみであり盛岡高等小学校の先輩と後輩に当たります。
そして、このような話があります。

------------
金田一京助と石川啄木は上京し、同じ下宿先に住んでいました。
啄木には浪費癖があり安定収入がないために下宿代をツケていましたが、
京助が自分の服などを質屋に入れて、啄木に金を貸し続けました。
それでもツケが払いきれず、ついに下宿のおかみさんが限界に達して
追い出されることになります。

そこで京助は一大決心し、自らの蔵書のほどんとを古書店に売り払い、
売ったお金で次の下宿先を確保し「石川さん、さあ引っ越しだ」と
告げたそうな…。

がらんとした京助の本棚を見て全てを察した啄木は、
手をもんで拝み「わたしのために」と深謝したという。

それほど京助先生は啄木の詩才に惚れ込んでいました。
だからこそ啄木の生活を支え、その大成を支援することを
自らの使命としたようです。
------------

そのエピソードを説明されております。
前回とはまた違うお話が聞けて興味深かったでしたね。


この後、天照御祖神社で参拝して休憩にしました。




休憩後は、
天神山公園にある芭蕉の句碑について説明されました。
みどころ4『芭蕉の句碑』


句碑は『はるもやや けしきととのふ 月と梅』

前回も立ち寄りましたので、
今回はその句碑を写真にてじっくりご紹介します。

こちらが昭和51年4月に天照御祖神社の火災の際、
焼けくだけ下方だけが残った実物になります。
「や」の字がはっきりと分かりますね。


こちらが、再建した句碑です。
写真では見えにくいかもしれませんが達筆な文字です。


そして参道を降り、盛町商店街へと歩きました。


途中でこのような植物を発見!
鮮やかな緑色でまだ小さく、可愛らしかったですね♪
嬉しい発見です。




みどころ5『旅の宿 啄木十五の夏』


啄木は、明治33年、旧制盛岡中学3年在学中の夏休みに、
級友6人と共に担任富田小一郎先生に引率され、
気仙沼から大船渡を経て釜石に至る三陸海岸を旅行しました。

当時この地にあった「今野屋」に宿泊し、初めて見る海辺の町の旅情に触れました。
その「今野屋」で啄木は珍しいものを食しました。それが「世界ふしぎ発見」の
石川啄木特集のクイズで問題に採用され、 番組で出題されました。

その答えは「ふれあいウォーキング」に参加された方だけが
知るということで秘密にしますね。

この話を聞いた参加者からは「あははは」と笑い声や、
「なんとまぁ」と驚かれた方もおりましたね!

この続きは【後半】にてご報告します。


「ふれあいウォーキング」を通して、
世間話が出来るペースで歩き、参加者同士の交流や、
普段歩いていても意識しないと気付けない場所や、
自動車を使っていると通り過ぎてしまう場所に、
石碑や記念碑があり、それぞれ歴史の背景があります。

盛町の魅力を再発見したり、よい運動にもなります。
自然の移り変わりや植物の成長も見つけることができます。
ウォーキングは楽しいものですね!



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『第2回 ふれあいウォーキング』【後半】 2012/1/19


【前半】の続きです。

『旅の宿 啄木十五の夏』の石碑の場所から
道路を挟んで向かい側にあるのが、
前回もご紹介した『澤木興道老師最終行脚之地』の石碑になります。

みどころ6『澤木興道老師最終行脚之地』


澤木興道は、昭和を代表する日本の曹洞宗の僧侶。
三重県津市に生まれ、4歳で母を、7歳で父を亡くし、 澤木文吉の養子になりました。

1897年に永平寺に入り、1899年に出家。
熊本県の大慈寺に入り、旧制第五高等学校の生徒に坐禅を指導。
これより各地の道場を転々とし「移動僧堂」「宿無し興道」と称されました。

1935年に總持寺後堂職となり、駒澤大学特任教授も兼任して、
学生の坐禅指導を行い、坐禅を必修科目にさせるなど
徹底した坐禅教育を行いました。

「何にもならんもののためにただ坐る」という只管打坐を貫き、
その一生を通じて実践して見せました。

駒澤大学退任後は安泰寺で弟子と共に後進の指導に当たり、
遺体は死後に献体されました。

その澤木興道老師の最終行脚の地が、ここ岩手県大船渡市盛町になります。

その当時の庭園が今も残されております。




説明が終わっていざ移動しようとしたとき、参加者が発見!


『ど根性 葉牡丹』
アスファルトの隙間から育っております!


思いがけない嬉しい発見ですね♪植物は力強いです!


次に向かうは、いよいよ今回の目玉『洞雲寺』です!
商店街を通り、国道45号線沿いを歩きます。


大船渡市役所のちょっと奥に入ったところにあります。


みどころ7『洞雲寺』


雰囲気のあるとてもよい佇まいですね。
気仙大工の手による曹洞宗のお寺で、1804〜1818年頃に造られました。
本堂は天保年間(1830〜44)に建てられました。

『洞雲寺』と言えば、これです!
竜宮門という山門です。竜宮城を連想させますね。
白漆喰で塗り込められているのが特徴になります。


見応え充分で見惚れてしまいますし、その存在感に圧倒されます。

大船渡市盛町に訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

お寺の本堂には、明治29年6月15日の「明治三陸大津波」の際、
約2万2000人の命をひとのみにし、気仙郡内の沿岸各町村では、
5678人が犠牲になりました。その霊を弔うため、
高さ2.7m、横1.45mの大位牌が安置されています。


大位牌には、村別、世帯別、出身地ごとに赤い漆による文字で
丹念に名前が刻まれています。
このような大位牌は、国内でもあまり聞かれない貴重な存在に感じます。

また、境内にはかつて大きなモミの木があり、
幾度もの雷によって大木が割けてしまいしました。
そのモミの木を材料にして『梅花観音』が造像されました。
穏やかな表情をしていますね。


他にもたくさんの観音様やお地蔵様がありました。
※洞雲寺についての詳しい説明は、個別でご報告いたしますね。

ひと通り説明が終わり、竜宮門を通って『洞雲寺』を後にします。
やはり、見惚れてまう存在ですね。


ウォーキングのみどころはこれで最後。
参加者は三陸鉄道盛駅まで歩き、11時40分頃に到着しました。




今回のウォーキングは、
何といっても道路の凍結や雪道になりますね。
路面状態が違えば歩き方も違いました。
日当たりと日陰では状態が全然違いましたし、
滑るために思わぬ後戻りもありました。

とはいうものの、みどころポイントに行くたびに、
「気にしてなかったから知らなかった〜。」
「普通に通り過ぎていたから、気付かなかった。」
「何年か振りに天神山公園に上った。」
「こんなことろに石川啄木の歌碑があると思わなかった。」
小さい植物やお地蔵様を発見しては「可愛い♪」などなど、
色々な声が聞かれました!

また、盛町の魅力を改めて知ることができたことと思います。
それに、良い運動にもなりましたね!

『三陸鉄道盛駅ふれあい待合室』に到着し、
皆様、座席に着いてひと休憩。
おやつとして「すいとん」を皆様に振る舞いました!
お食事しながら感想など会話も弾みます♪


また、カリタスジャパンの大船渡ベース『地ノ森いこいの家』の方により
「たこ焼き」が振る舞われました。
「たこ焼き」は、目の前で鉄板を使って焼かれています!
焼きたて出来立ての「たこ焼き」は、とってもとっても美味しかったです!


「すいとん」も「たこ焼き」も大好評でありました!

そして、山形県から『地ノ森いこいの家』のボランティアで、
小林朗子(こばやしあきこ)さんがいらっしゃいまして、
フルート演奏が行われました!


癒される優しい音色と美しい響きで、
お食事しながら耳を傾けて聴き入っていましたね♪

演奏されたのは全5曲!
1曲目「千の風になって」
2曲目「ふるさと」
3曲目「夏の思い出」
4曲目「花(滝廉太郎)」
5曲目「線路は続くよどこまでも」

「線路は続くよどこまでも」では、参加者から手拍子や歌も歌われ、
和やかな雰囲気の中、フルート演奏が行われました♪

『地ノ森いこいの家』は、お茶っこメインで、
被災者支援や地域交流の拠点として活動されています。
ご支援ご協力、ありがとうございました!


今回の参加者は18名。
皆さん笑顔でウォーキングを楽しんでおられました。
歩かなければ気付けない発見や驚き、
改めて気付く名所の良いところ、感じる魅力、
再発見など、いつもの風景ではあるけれど、
新鮮な味わいがあり、堪能されたことと思います。

次回、3回目になる「ふれあいウォーキング」は、2月17日(金)になります。
みどころは大船渡市猪川町にある『長谷寺』に行きます!



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NPO法人 夢ネット大船渡 三陸鉄道盛駅活用事業

岩手県大船渡市盛町字東町裏16番地





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